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 大体、そんな妄想をしている場合じゃない。

 あの白鳥光に頭を悩ませている場合でも、ない。

 むしろ1番の問題は、これからなのだ。

 そう――

「では、明日さっそく生徒会と各部長を集めての臨時集会を開きますから、準備をしっかりとしておいて下さいね」

 このプレゼンテーションこそがわたしにとっては1番の難関なのだ。

「は、はいっ!」

 本来の月例集会はもう少し先なのだけれど、

「善は急げ。学生の1日は一般のそれとは比較にならないくらい貴重で、尊いものです」

 と、先輩のこれまた特別なはからいで臨時に開いてもらえることになったのだ。

「が、ががが頑張ります!!」

 だから否が応でも力が入る。

 ここでうまくプレゼン出来ないなんてことになったら先輩の顔に泥を塗るどころの話じゃない。

 そんな私の心情を察してか、先輩は、

「ふふ。大丈夫ですよ。先程目を通した資料を見た限り、落ち着いて発表さえ出来れば皆さんなんの問題もなく承認されるはずですから」

 そういって肩に軽く手を置いてくれた。

 その大きな手から制服越しに伝わってくる先輩の体温にむしろ逆に胸の鼓動は高まったけれど、

「はい……」

 不思議と、こわばった頬は緩み、肩の力も抜けていった。

 やっぱり先輩は素敵な人だ。

 好きとかそういうことを抜きに、本当に尊敬出来る男性だ。

 だからこそ、特別待遇をとってくれたこの人のために。

 その優しい期待に応えるために。

 明日はしっかりと発表を成功させたいと、わたしは心の底から胸に誓うのだった。