私は。矢那賀君のことを好きとか、嫌いとか、そういう次元の話では考えられなかった。 ただ、そこにいて話を聞いてくれる。 私に向けて、その笑顔を見せてくれるだけで、十分。 友達のような、家族のような。 それくらい、矢那賀君は大切な人だった。