何も言わずにマール星に帰ってしまったことを、少しだけ後悔していた…。


ー別れの挨拶だけでも、すれば良かったかな…でも、そんなことをしたら…きっと帰れなくなってたかも知れない。これで良かったんだ…ー


ーこれで、良かったんだー


自分の思いを押し殺すように、メルメルは唇をキュッと噛み締めた。


その時、父は悲しそうにメルメルを見つめて目を伏せていたことを、本人は知る由も無かった…。