運命の糸

【脱出の糸ー25】



突然の事に朋樹は
固まっている。






目の前には
まだ小さい女の子が
パジャマ姿で立っていた







手にはクマのぬいぐるみ



目を擦らせながら、
こちらを眺めている。






「いつもの
おじちゃん達は?

まだ朝には早いよ」






こんなとこに
何故こんな子供が…?






一体コレは…?







「お兄ちゃん…?」





子供が
心配そうにそう言うと
朋樹はハッとした。






「ああ、ごめんね。
君…
ここで何してたの?」






「ネネはここで
寝てただけだよ。
声がしたから起きたの」






それを聞くと
朋樹は子供の側に行き、
腰を下ろすと頭を撫でた。






「そっか…
ネネちゃんって
言うんだね。

ごめんね起こしちゃって

お母さんやお父さんも
寝てるの?」






そう言うと、子供は
よく分からない顔をした






「おかあさん、
おとうさんって何?
ネネはいつもここで
一人で寝てるの」






…両親と言う
言葉を知らない?






いや、そんな事より
こんなとこに一人で
寝ている?






「ネネちゃん。

ネネちゃんは
いつも1人で
ここに居るの?」







「ううん、
朝になったら
おじちゃん達が来るよ。

ネネは
あまり外に出ないけど、
お外は出たくないな。

お外に行くと
チックンされるから」







「チックン?」







「うん。

たまにおじちゃん達が
外に連れてって
ネネの腕にチックンするの」






それを聞き、
すぐに注射と言う言葉が
連想できた。






一体何の為に…?





まだまだ
この子から
聞き出す事は、
ありそうだ