運命の糸

【捕らわれの糸ー13】



「起きたか?」







その言葉に
祐平は思わず振り返る。







隅っこの方で
螢が足を組みながら
座っている。







「く…踝君!」









闇に紛れた螢の顔が
不気味に照らされる。




よく見ると、
周りには
朋樹・白井・
永斗・礼子の4人も
倒れ伏せていた。







「…みんな!!
それにここは…」







すると螢は顔も上げずに
焦る祐平に答えだした。







「……どうやら俺らは
何者かに拉致され
こんな辺鄙な場所へ
連れて来られたらしい…

誰だか知らねえが
ふざけたマネしやがって」







螢のイラつきが
限界を超えそうで
あることは、
誰が見ても一目瞭然
である。







彼があの教室に
入った時からの
イラつき。


実はこれ。
今日あのお墓の少女の
誕生日だからであり、

学校帰りに
ケーキを供える
予定であった。







そんな大事なイベントを
邪魔され、

ご機嫌が
損なっているのが
今の凄みの
理由なのである。








それを知らずに祐平は
ただ螢が怖い男だと
思い込んでいた