【研究所の糸ー28】



原因は知らないが、
何かの連動で爆発が
起こったかもしれない。







「ああ…それで今、
藤堂君を探しているんだ

さっきまで
一緒に居てね…」







すると、
朋樹は祐平の後ろを
チラッと見ると
納得するように頷いた。







「ああ、
そっか稲葉君と踝君が
ペアだったね。

2人で探してるの?」







「いや、
彼は先に
行ってもらったよ」






すると朋樹は
指を祐平の後ろを差した







「え?だって……」






それを見た祐平は
後ろを振り返ると…






螢が壁づたいに
黙ってうつむいていた。







「く、踝君?!」







祐平は驚いた。

そりゃ、
さっき別れたのだから。







「……話は済んだか?

オラ、
さっさと探しに行くぞ」







螢はそう言って
歩きだした。







ここに居るとおり

螢も
戻ってきてくれたのだ。







何かよく
理由は分からないけど
祐平は嬉しい気持ちに
なっていた。








「踝君……

ああ、今行くよ!」






みんなは螢と共に、
先へと走り出した