【研究所の糸ー27】



「コスプレしてたの?

いいな
私にも着させてよ!」







この非常事態にも
関わらず
礼子は祐平の服に
飛びついた。







「わ。わ。
叶さん止めてくださいよ」








「もう!
友達なんだから
叶なんて呼ばないで
礼子って呼んでって
言ったでしょ!!?」







急にキレる礼子。








そんな約束は
した覚えがない。








「あ、礼子さん…

それ自分が
言われたんだけど…」







朋樹は
恐る恐る手を上げた。







「そうだった。テへ★

んで
このさっきから鳴ってる
ブザーはなんなのよん」







そうだ…

とにかくじゃれてる
場合じゃない。








「今、研究所の
コントロール室で
この騒ぎを
起こしたんだよ。

それで研究員に紛れて
脱出する
とこだったんだ」







あ…
だから白衣を着てるのか







それを聞いて
朋樹は納得した。







「じゃあ
さっきの爆発が
そうだったんだ!

さすが稲葉君!!

きっと誰か仲間が
やったと思ったよ!」







爆発…?







いや、
騒ぎを起こしただけで
爆発させるようなことは
してないが…?