あたしに合わせて走ってくれてるのか、隣を走る冬可は息ひとつ乱してない。 ……暫く走ると、なにやら話し声みたいなのが聞こえてきた。 『……冬可…』 「……あぁ、こっちだ…。」 それはよく聞けば怒鳴り声で、ひとつはユリ、もうひとつはサクのものだった。 …何で怒鳴り声? 不思議に思って、倒すべき相手の方から近付くと…―― 『…ちょ、なにこの人数。』 「…多いな」