そんなあたし達を交互に見ると、また少し照れ臭そうになったものの、恭哉が「ありがと、…冬可も」と言ったのをきっかけに、

「本当にありがとう」舞も頭を下げていた。



いっそう大きくなる拍手の中、舞の手には恭哉の手が重なっていて――…

…――本当に幸せそうだった。



そんなあたしに気づいたのか、「ほら、俺等は行くぞ」言うなりあたしの手を引いて……

その場を後にした。