最悪。痛いよマジで痛いよ!?
カーペットの上でこけるのって結構痛いね!?ヒリヒリするよ。
「会長ー。この子でしょ?殺したいほどムカついたってのは。」
殺っ…!?
おっかない言葉にバッと顔をあげる。
次の瞬間、言葉を失った。
シックな生徒会室は、とても落ち着いた雰囲気があって。
あたしの視線のど真ん前、いかにも生徒会長専用っぽい机に向かって座っている彼は。
淡雪の様な白い絹素肌。
漆黒の髪。
フランス人形のように綺麗な深い翠色の瞳。
ペンを持つ指はしなやかに細く、組まれた足はスラリと長い。
その儚さはまるで、月光に照らされた夜桜みたいな雰囲気だった。
時が止まる。
静まり返る室内。
そしてあたしたちは見つめ合い
「「誰?」」
お互いにそう呟いた。
