Monsoon Town

ホテルから10分歩いて、2人はロープウェイ乗り場へと向かった。

「何かドキドキします」

機械の中の椅子に腰かけたひまわりが言った。

「たかがロープウェイだろ?」

「陣内さん、ドキドキしないんですか?」

「何回も乗ってたらしなくなるのが当たり前だ。

と言うか、俺もそんな年齢じゃない」

ため息混じりに言った陣内に、
「陣内さん、まだ若いですよ?

大学生ですって言っても、誰も怪しまないと思います」

ひまわりが言い返した。

「こんな老けた大学生がいるか」

「まだ若いですってばー!」

そんな話をしていたら、アナウンスが聞こえた。

自動でドアが閉まったと思ったら、ロープウェイが発車した。