───────………俺もう限界なんだけど?




「何が?」




『本当に分かんないわけ?』



さっぱり分かんないあたし。あたしの顔を見て察したのか、俊也くんは溜め息を1つして、衝撃的な言葉を口にした。




『2年も我慢したんだ。いい加減俺のものになれよ。』




………え?



あたしの思考回路は完全にストップ。今、俊也くん何言った!?




あたしが何も答えずにいるとだんだんあたしに近づいていた俊也くんはあたしを抱きしめてきた。



『なぁ、今の聞いてたよな?』



そりゃぁ、もう、ばっちりと。でも考えたら考えるだけ良い方向に考えてしまう。あたしは念のため聞いてみることにした。




「ねぇ、俊也くん…」



『何?』



「酔ってないわよね?」




一応…ね。あんなに飲んでたし。あたしの飲んだお酒の量の倍以上は飲んでたし。


それに、こんだけ期待しちゃうような台詞言われて、酔ってましたってオチじゃ悲しすぎるし。



『は…?俺がザルってこと知ってるだろ。酔ってねぇよ、素面だ。』



いや、素面ではないでしょう。でも、俊也くんの顔を見ても酔ってる感じは全くない。




「じゃぁ…それって少し期待してもいいの?」




『少し、じゃなくて期待しろ。て言うか、俺の気持ち知らないやつなんて会社の中で紀衣ぐらいだよ?』





………まぢで?