「あっ!!」



思わず声を出してしまった。そうそう、彼氏いるかって聞かれたから、いないって言ったら良かったって…



良かった………?



良かったって…




『どう言う意味でか…分かってくれてる?』




そりゃぁ…彼氏いるかって聞かれて今の返答じゃ、鈍いあたしでもだいだい予想はつく。



高校生じゃあるまいし、いゃ、高校生でも分かるか。じゃぁ中学生?



こんな事今の状況で考えてるあたしは、すごく呑気なやつだと思う。




『分かるよね…?』




「だ、だいだいは。」




『だいだいは…ね。じゃぁ単刀直入に言うよ。俺、上矢さんの事が好きなんだ。ねぇ、俺のこと考えてみてよ。返事はまた今度聞くから。じゃぁ…。』



そう言って、滝沢くんは去っていった。は、早すぎて何も言えなかった。あたしは滝沢くんが去ってからもしばらく、その場でぼけっとしてた。