あっ、あくびした。


2010年5月20日PM2:50
高校2年生16歳
小林みと

絶賛恋煩い中。


時間でしか癒せないこの厄介な病にかかったのはほんの2ヶ月前。


まだ寒い3月の終わり。
わざわざ学校へと出向き、先生の相変わらず退屈な話を聞くためのガイダンス。
小心者のあたしが休めるわけもなく、新しい窓際の席に座りながら学校前の閑散とした道路を眺めていた。

1階から2階に上がって少しは眺めが良くなったかな…なんて思っていたあたしの視界の端。
何故か鮮明に、

何故かスローに、

彼が映った。


目が、合った。

断言できたのは

彼が笑って手を振ったから。


あの瞬間から

あたしは恋に堕ちた。