教え子の甘い誘惑

「ご馳走様~」

アタシが項垂れている間に、彼は全てを食べ終えていた。

アレルギーとかじゃないから、何でも食べられるはずなのに、好き嫌いが多い。

でも『アタシが作った』と言えば、一応食べてくれる。

嬉しいと思わなくもないけど…。

「デザート、何?」

…前言撤回。

「ケーキ買ってきてるから、ちょっと待ってて」

「うん♪ あっ、食器はオレが片付けるよ」

てきぱきと食器を片付けてくれる姿は、お坊ちゃんには見えないな。

紅茶を淹れて、ケーキをお皿に乗せて、テーブルに置いた。

「ねっねっ。あーんしてよ?」

「子供みたいなこと、言わないでよ」

「オレ、まだ子供だもん。美咲より11も下だし」

ぐっさー! …いっ言ってはならぬことを。