思わずそらしかけた視線を捕らえるかのように、

くりくりとした瞳が軽く俺を睨み付けた。


「カズヤはさらっさらなストレートだからいいけどさ、オレの髪はすぐ絡まるんだからやめろよな」


文句を言いながら手櫛で自分の髪を整え、俺の髪に手を伸ばす。


「ほんっとさらさらだよね……」


ひとふさ摘まんで優しい手つきで指に絡める仕草にドキリとし、俺は乱暴にユウキの手を払いのけた。


一瞬止まったかに見えたのは気のせいか?


ユウキは払らわれた手をゆっくりと下ろし、俺が払ったことなんて気にしていないかのように、もう一度言った。


「で、なんか最近元気ないよね? 心配事?」