「何処かで会ったかしら?」



「いえ…初対面です」



「そうよね?」



「……」



「あらあら、総司ちゃんのお顔やったのだぁれ?」




「わ…私ですけど?」


毎回替わるスタイリストさん。


「なってないは…」


スタイリストに化粧の指導をしはじめた。



「ジョリーちゃぁん、撮影の時間延ばす気かぁ!?」



カメラマンの木田さんが苦笑い。


「“木田は最近腕が落ちた”なんて言われたくないでしょ?」



「しょうがないなぁ♪」



「シャチョさんもモデルの選択間違ったななんて思いたくないでしょ?」



ジョリーちゃん…それは僕じゃなくても良いって言ってるみたいじゃん?



「良いものを造るには、良いモデル(総司ちゃん)が居て良いカメラマン(木田さん)が居て良いスポンサー(シャチョさん)が居ることなのよ♪」



「「後、スタイリスト(ジョリーちゃん)でしょ?」だろ?」



あっ!被った。



「いやだぁ♪私モテモテェ〜。嬉しいわ♪」



バシバシ叩かれた。
結構力強いんだねジョリーちゃん。