「中鉢くんねぇ…。
停学とか退学とか、授業受ける機会を奪うのは、他人に迷惑かけたのを反省しなきゃならない時だけだ、って言ってたよ。
私もその通りだと思う」

「それ私、今サボってたらヤバくね!?」

そんなに停学を止めようとしてくれたのに、学校に来てる今、サボってどうするんだと!

「そうだよぉ…。
中鉢くん見たら、ガッカリするよ」

ぬるくなったお茶を一気飲みし、私は立ち上がった。

「え…、行っちゃうの?
先生はお茶飲み友達が来てくれて、大歓迎なんだけど…」

「戸川ちゃん、ごめんっ! 
今度またゆっくり、病気になったり怪我してくるわ!」

「元気な時にしてぇー。
お仕事が増えるのいやぁ!」

泣いている戸川ちゃんを残し、私は保健室を飛び出した。



別に私じゃなくても、中鉢はそうしたんだとは思う。

でもなんか、好きとか嫌いとか関係ないや。

そんなの聞いたら、悪い子してるの申し訳なくなっちゃったよ!