いじめ【嫉妬】

するとみーちゃんは突然立ち上がった。

そして、震える足で、トイレから去った。

「卑怯者、逃げるんだね」

みーちゃんに聞こえるぐらいの声で

言ったつもりだけど、実際みーちゃんの

耳に届いたかは分からない。

みーちゃん、どうにかしちゃったの。

あたし、みーちゃん大好きだったのに。

もう、みーちゃんの事、大っきらいだよ。

少し涙目になりながらも、あたしも

そのトイレをあとにした。

「ガラ―…」

「ユリ?! どうしたの?!」

「ユリ!!」

教室へはいると、たくさんの女子が

あたしを囲んだ。

そして背中をさすりながら、大丈夫?、

と、聞いてくれる。

あたしはなんだか安心した気持ちに

なって、涙があふれた。