『DJ RYOを知らない者は、遅れてる』 いつ、誰がそんなことを言い出したのかは分からないが、それは、ウワサや都市伝説なんかではない。 だってDJ RYOは、ここに存在しているからだ────。 「リョウ、今日もよろしく頼むよ」 「…つーか、これ回してんの誰?素人?シケる曲かけさせんなよ」 「スマン!まあ、許してやって。回してんの、オーナーのコレだから」 そう言って小指を立てるスタッフに、オレは中指を立てた。