【現夢五回目ー10】



ベットの上で
裏路地でボコボコにした、
戦利品である
重吾のジッポのライターを
眺める螢。







全く疲れてる時に
限って、
ああいうことが起こる。







裏路地か…





そういや、
前裏路地行った時は
怪しい老人が
絡まれてたっけ…







結局あの老人も
変なヤツだったな…




確か
『夢の実』とか
言ってて、
頭狂ってるのかと
思ったよ。







「………」








でも考えてみれば、

あの辺りから
体がおかしく
なったんだよな…







まあ
あんな怪しい実は
食べていないが…







帰ってくるなり、
ゴミ箱に投げ捨てたのも
覚えている。








でもあの後、
親がむいた
妙にうまい果実を
食べたなあ…








「まさかな…」







そうであっても、

特に深いことは考えずに

今日は
そのまま眠ることにした