売り言葉に
買い言葉ではないが
私も感情的に
早紀に言い放つ。
「じゃあ!!どうすれば良いんだよ!!引っ越す金が無いのに、この家から離れ3人、路頭に迷えば良いのか!!仕事は、どうする!?ええっ!!転勤したばっかりで上司に別な場所に転勤させてくれと言えば良いのか!?今は、様子を見ようとしか言いようが無いだろう!!」
私が早紀に伝えると
恵がボロボロと
涙をこぼしながら
泣き始めた。
「お母さんとお父さん、ケンカしたらイヤだよ」その言葉に
私と早紀の間に
挟まれ一番
可哀想な思いを
させてる事に気付いた。私も早紀も
恵がボロボロと涙を
こぼす姿を見て黙った。恵の被っている
帽子の上から頭を撫で 早紀の姿を見ずに
仕事に向かった。
早紀の姿を見ずに
と言うよりは
見れなかったと
言う方のが
正しいだろう。
早紀の気持ちを
考えると
後ろ髪を引かれる
思いを抱きながら
車に乗り込み
車のキーを回した。

今朝の事もあり
私は仕事を
定時に終われる様に
手早く済ませ
家に向かってる最中
喉がやたらと渇き
自動販売機の前で
車を停車させる。