「こんにちは。これからですぞ・・・おそらく今日が、その日になるかもしれません」

住職の突然の言葉に
驚きを隠せない夫。

「これから・・・?と言いますと・・・?」

不意にたずねる夫。

「まだ、あの家にはお母さんとお母さんの子供がいます。他の子供達がいなくなった今、狙われるのは、ただ一人、恵ちゃんです。寂しくて仕方ない。それが故に恵ちゃんを引き込もうとして来ると思います。亡くなられた、あの家の大家さんも、あの家から引っ越す様に亡くなった後も、あなた方、家族に何らかの方法で伝えようとしてましたが、それもまた、妨害されてしまった様です。今、引っ越す事を決断されたとしても、あなた方、家族を追ってくるでしょう・・・。良いですか、恵ちゃんから、くれぐれも目を離さないで下さい」

伝える事を
伝えると
住職は寺へと
姿を消した。

信じられない様子で
車へと戻る夫。
夫の様子がおかしい事に気付き
何を話されたのかを
たずねる早紀。

先程の住職との
会話を早紀に話す夫。

早紀の表情は
重い面持ちになる。

知らなければ
良かったのだろうか?