「へぇ~、こっちの校舎の方が綺麗。ねっ、春香?」
「うん、そうだね。机が新品同然だね」
教室の中を見渡すわたしと美鈴は、同じ高校なのにどうしてこんなに違うの?って驚いた。
黒板だってこんなに綺麗。粉ひとつ付いてないよ。
そういえば、今朝の‥‥
この辺りだったかな?
ゆっくりと窓際に行ったわたしは、後ろから三番目の机に触れた。
「そこ、楓の席だよ」
「え‥‥?」
咲坂さんの言葉に、胸の奥が反応した。
それと同時に、焼きそばパンの味が思い出される。
あんなに急いで食べたから、味なんてほとんど覚えてないのに。

