「ねぇ、知ってた?」

「何が?」

「図書館の前にある大鏡、夜中12時になると女の人が現れてね、鏡の中に引きずり込まれるんだって」


「えー。どうせ嘘でしょ?」


「本当だって」


「私信じないから」


「そう言わないでよ。だったら真実、確かめてみる?」


「実際にやるの?嫌だよ」


「大丈夫。あの人らがいるじゃん」


「ああ。あの人ら、ね…。あんま関わるの嫌だけど」


「頼んじゃおっか」


「そうだね。絶対に実験してくれるよね」


「もちろん。だって、あの人らは『雑用部』だもん」