「…あの、由香さんってこの病院に入院してるんですか?」



「ええ。そうですが…」



「お見舞い…行ってもいいですか?」



「え…っ」










なんか事情聞いちゃったし、このまま「はいそうですか」って別れらんないしね。







私には、早く目を覚まして下さいって祈ることしかできないけど。









「これも何かの縁だと思うしっ!ダメ…ですか?」



「あ…いいえ!由香もきっと喜ぶと思います。こっちです。病室」









幸い(?)、ウケ狙いで持ってきた花もあるしね。






ちょうどよかった。






ジジーの病室なんかには飾りたくなくなったし。











ともあれ、まずは。









「あのー、俺、あなたにお伺いしたいことがあるんですが…」



「あ、それ、私もです」



「「あなたの名前は?」」










…口を揃えて尋ねるくらいなら、何でお互い最初にしゃべらなったんでしょうね…。