「何よ。まだ気づかないの?ホントあんたたちって鈍いのね。
ウソよウソ。記憶がなくなっただなんて全部ウソだったの。有志、あんたを振り向かせる為についたウソだったの」









俺を振り向かせる為に…?







じゃあ今までのことは全部、演技…ウソだったのか?







湖を傷つけてまでついた、ウソなのか…!?












「そうよ。どうしてもあたし、諦めがつかなかったのよ。湖と付き合ってる時だって、ホントは心の底ではあんたを想ってた。だから全てを捨ててあんたに縋ったんだけど…」








由香は、泣くんでもなくただ淡々と少しだけ笑いながら俺に事実を明かす。