ジリリリッ!!




ジリリリッ!!








「ん…っ」







朝…か。






鳴りっぱなしの目覚ましを止めて洗面所へと向かった。










あー…。



スッゴい顔してるなー私。







…懐かしい夢みたせいだよね。






あんなに…鮮明に視たのは初めてかもしれない。







寝る前にあの時の歌を聞いたからかな…。





あの時、私の隣で守風ちゃんが歌ってくれた歌…。







守風ちゃんと撫子の曲はどれも好きだけれど、あの歌だけはあれ以来聴く気にはなれなかった。







私の中であの歌は、心の鍵だったから。






あの日、あの歌を聴いて、私は心に蓋をした。










あれから5年…。







また、私がこの歌を聴いたのは…―。