「ま、私がいなくても将来有望なソラくんとか小梅ちゃんがいるし。後継者には困らないでしょ」



「そういう問題ではないわっ。それにあやつらは……」



「…?何よ?」



「何でもないわい。これ以上今は何も言わんが…。じゃがわしはやっぱり今回の件でお前が剣を置く理由はないと思うんじゃがな」



「でももう決めたことだから」



「まぁ聞けい。すみれ。この世に全てのものを守れる強さなど存在せんのじゃ。人は弱い。弱いからこそ強くなれる」










そんな正論、言われなくったってわかってるわよ。





実感したもの。




自分の弱さを。





だからこそ、私はもう二度と力は求めない。




大切なものすら守れない力を求めたってどうしようもないじゃない。