「自分の気持ちに気づくね…。お前の気持ちはお前が一番よく知ってんだろうが。それでもわからねえって言うのはただ単に目を逸らしてる証拠だろう?」





…っ!



そんな…そんなことない…!




私は目を逸らしてなんかない!






と、とにかく!





私は課長の想いに応えることはできませんから!!










「そんなことが理由で断られちゃ納得いかねえんだよ。芦屋だってそうだったろ」







そんなこと…!?




そんなことって…っ。








何も…何も知らないくせに…!!




課長に私の…!








「私の何がわかるって言うんですか!?」






私はなけなしの5000円札を置いて店を飛び出した。