「このガキ…!!よくも…!!」







威勢よく私に殴りかかってくる男。




私の顔面を狙って拳が左から迫ってくる――けど、遅…っ。





こんなの目をつむってでもよけられるっつーの。





あんた、私がいた学生時代だと確実に瞬殺されてるわよ。





寸前で顔を傾け相手の拳を交わす。





空振りした男の腕を引っ込まれる前に引っ付かんで、そのまま背中に背負い、地面に叩きつけた。






ドガァ!!




叩きつけた拍子に土煙があがる。





ったく、最悪っ。




銭湯に行かなきゃならなくなったじゃないの!!




こっちは金欠だっつーのに!!









ちなみにうちは風呂がない。




何度も言うようにボロアパートなのだ。