「あの…何か?」



「あ!!いえ…!すみません!!……ただ、その指輪…」



「あ、これですか?えへへ…。実は婚約指輪なんです」







婚約指輪!?



ってことは、由香さん、楯岡さんのこと忘れてないってこと!?



そうだよね!?











「あの、由香さん!そ「ずっとね、幼なじみだった人なんですけどね。私は彼のこと、小さい頃から好きだったのに、彼は全然相手にしてくれなくて…。私、とっても悔しかったし悲しかった。
…でも私が事故に合って目を覚ました時、この指輪を渡してくれたんです」









え…?



幼なじみ…?




楯岡さんじゃなくて?





え?



えぇ!?




なんか色々話がつながらないよ由香さん!?










「あ!ほら、彼ですよ、私の婚約相手!!」







由香さんが笑顔で手を振る先にいたのは。




知るも見知った顔。





由香さんの幼なじみ、竹中課長だった。