恋愛なんて昔っから興味がなかった。





物心ついた時から男子に混じって竹刀を握って剣の稽古に励んできたわけだし。



誰も私のことを女の子扱いする人なんていなかった。




女子からも「すみれちゃんは男子よりカッコイいよ!」なんて言われてきてたんだし。




バレンタインなんてチョコ山ほどもらってたし。



学校は全部エスカレーター制だったからその扱いは中学でも、高校でも、大学でも変わらずだった。








そんな私の心に変化があったのは高校生の時。




その言葉が、まさか愛の告白だったなんて当時は気づかなかった。






だって惚れたはれた恋だなんて、無縁の生活だったんだから。





だから今、こんなに心底、後悔してる。






なんであの時、私はあんなことを言ってしまったんだろうと。







あなたのことを想うと胸が張り裂けそうになるんだ、知聡…。







これって、つまり、私はあなたのことが……。