千景くんは幼なじみ

私の事見てないフリしてたけど、梓と仲良くしてたのは知ってたんだ。

「きっと、何かの間違い。ちーちゃんと昨日仲直りした…所だし」

「仲直りって、ケンカしてたん?」

「ケンカっていうか…」

「…んだよー。だから最近千景くんと、あんまり一緒にいなかったんだ?」

穂積、それもよく知ってるよね。意外と私のコト気にしてくれてた?




「ごめん…穂積、どうしたら許してもらえるの?私、千景くんと一緒にいるのが…辛い時がある」

穂積を見上げ、反応を待つ。

「えっ!?あぁ…」

慌てて私の腕を離す穂積。

今はもうちゃんと自分の足で立ち上がっていたから、コケル事はなかったけど、穂積を目の前にしているこの不安な気持ちだけで、倒れてしまいそう。

「ホントにごめんね。どうしたらいいか、全然わかんない。無視して気がすむんなら…ずっとしてくれていいよ。クラスで一人なのも、もう慣れたから」

俯きがちに話していると、突然穂積が私の手を取った。

「えっと。そのコト、今ここで私殴っていーよ」