千景くんは幼なじみ

対してちーちゃんは、まだ微妙な顔をしている。

軽く会釈するだけで、よろしくとも何も言わなかったんだ。






「うわぁ~、モテるでしょ。浮気しちゃダメだからねっ」

そう言って、梓はちーちゃんを見て、いつもの明るい調子で笑っていた。

対するちーちゃんは、何だかさっきとは全く違う感じで、私の腰から腕を外し…その手をポケットに入れてしまう。

「…ちーちゃん、どうかした?」

「え?別に」

さっきまで甘かったちーちゃんの瞳。今となっては、あの時の雰囲気は完全にどこかへ消えてしまっていた。

何かやっぱり、ちょっと様子が変。





おかしく思い、思いきって

梓に聞いてみた。





「ねぇ、二人は知り合いなの?」

私の言葉に、梓は顔色ひとつ変えなかった。

そして、ちーちゃんに笑みを向ける。

「初めてだよね?ね、ちーちゃん」

「…あぁ」

やっぱり、おかしい。

ちーちゃん、知らなかったら

知らねーって言うはずだもん。何だか、ハッキリ言わない辺りがスッゴく怪しい。