「調子のってんじゃないっつの」

げ。怖ぁ。




寿太郎くんや、野球部の他のメンバーは、もちろんもうベンチ付近にいなかった。

みんな後片付けやグラウンドの整備に大忙し。





帰ろーっと…。

無視してくるりと反対を向くと、また別の女の子が立っている。

げぇ。

「でもー、里田くんの知り合いなら…しょーがない。行くよ、ミーティング」





へっ、ミーティング?





ワケがわからないでいると、一人の女の子にグイッと腕を引かれた。

…嘘ぉ。




私…

どこ連れて行かれるのぉー?














抵抗する気がおきなかった。

それは…

私を引っ張っていた子の話に

少し興味があったから。







だって、

生田中学出身だ…って。







うちのとも、磐田のとも違う制服の女の子。

一年生なのか、タメなのか

よくわからなかったけど、とりあえず

彼女の言う、そのミーティングに着いて行く事に

したんだ。






もしかしたら、何かちーちゃんの事が聞けるかも知れない。

ただ、それだけの

期待を抱いて…。