千景くんは幼なじみ

よその学校の制服だぁ。

みんな熱心だなー。

こうやって、毎日見に来てるのかな。





「お~い、丸ちゃーん」

和奏くんが、グラウンドにいる一人の男の子に声をかける。

彼は和奏くんに気付くと、驚いた顔をして、金網に近付いて来た。

女の子たちはそれに合わせて、丸ちゃん?に寄ってくる。

丸ちゃんはその子たちを無視して、和奏くんに話しかけた。

「和奏、久しぶり~。あれ、その子…彼女?」

丸ちゃん、私を見てニヤニヤ。

近くにいた女の子たちも、一斉に私を見る。

…やだなぁー、この雰囲気。





「違うよぉ~。この子はね、穂積の親友!」

「へー、穂積の?そっかー、あいつ新しい学校で上手くやってんのかな?」

丸ちゃんは嬉しそうに和奏くんを見る。

…そっか。穂積、中学までこの学校だったんだもんね。

この丸ちゃんは、私や和奏くんと同じ、二年生なのかな?