千景くんは幼なじみ

「うぬぼれかも知れないけど、寿太郎くん…、私の事気に入ってくれてるみたいなんだよね。やりにくいー」

「なら好都合じゃん。何ならホントに好きになっちゃえばー?」

楽しそうにウフフと笑う和奏くん。

「ならないよっ…。和奏くん、千景くんを好きな気持ち、分かるって言ってくれたよねぇ…。

何でそんな事言うの?これの目的は…疑似三角関係なんでしょ」

「そぉだよー。…だから?」

「だから…って。私、千景くんとちゃんといい感じで付き合いたいから、この話にのったんだよ?何か話が違う…」

「あ~もぉ、そんな顔しないでよー。寿太郎はオレからしたら、弟みたいなモンだからさ。

だから、オレがスキな結愛ちゃんと、付き合ったらいいな~ってチョコっと思っただけ。…ゴメンねっ」

和奏くんが私の顔を覗き込む。

もー。

可愛いからって、そんな顔してぇ。…ズルいよ。