千景くんは幼なじみ

「ここ、あんまウロウロしない方がいいよ…」

寿太郎くんは片足を出して、私に一歩近づく。

「…え、どーして?」

「うちの学校、女子少ないからさぁ。可愛い子がいると…狙われる」

「えっ!?」

「なーんて。オレが嫌なダケ…かな。あはははは~」

照れながらも、言う事はハッキリ言うからスゴイ。

こっちが恥ずかしくなっちゃうよぉ。

寿太郎くんを見上げる私も、ちょっとドキドキ。






「こんなトコ突っ立ってて…注目浴びんかった?」

「…何かやたら見られてた」

「…だろー」

寿太郎くんは苦笑いすると、周りを見渡す。

何か、探してる?






「あのさ、結愛…」