「…あっきれた。もぅ、ちーちゃんなんか知らないっ」

ちーちゃんのそばを離れようとすると、また腕を掴まれた。

「怒んなよー。なっ?」

可愛いカオしたって、もー知らないっ!

ちーちゃんのスネを思いっきり蹴って、走り出した。






靴で蹴ったからズボンが白くなったのだけは覚えてる。

ちーちゃんの表情は見れなくって、

とりあえず頑張って走った。








…ヒドいよ。

バカにしてる。









あの優しいキスは全部、

ただ自分がキスしたいから。

私にしたいワケじゃない。






やっぱりお試し彼女なんだ…。

その先だって、自分が…ただ、したいから。

私の気持ちなんて

ちーちゃんの頭の中には…

全くないんだね。








バカバカしくて、泣けた。

もう…やだよ。

私…

何でこんなに

振り回されてるんだろ…。