千景くんは幼なじみ

「何なら今から味わってみる?オレはいつでもオッケーなんだけど…」

ちーちゃんはいつものように、ジワリと口端を少し上げる。

う…わぁ。ムリだって!

「ムリムリ!え…えっと。そ…そーいうのは、私…結婚してからって、決めてるんだぁ…」

苦し紛れの言い訳。

ぼーっとしてたら、流されそうで怖いっ!

「おまえは化石かー!?周りに聞いてみ、みんなほとんどすませてるぜ?」

は?

そんな事ないし!

知ってるのは…数人だよ。

しかも化石って。





「な~、結愛…」

う…。

ちーちゃん、その顔反則。

「付き合うよ?でも…それは、嫌」

「えー。じゃあやめた」

へっ?







ちーちゃんはギターを手に持ち、窓へ向かう。

「ちょっと…ちょっと待ってよ。付き合うってば!だって私たち両思いだし…」

そしたら、ちーちゃんは

いつものようにニヤリと笑った。