そうだ!

「ちーちゃん…、アカリがタイプなんだって!ほら、そこに貼ってる…」

壁にあるアカリの切り抜きを指差す。

「ほー…」

穂積はコルクボードに近づき、紙面上のアカリを眺めている。

「こんなねぇ…現実離れしてるよね?細いのに胸あるし、キュートで、かつセクシー…」

まぁ、私も無理ながら、一応目指してはいるケド。






穂積はフッと笑うと、ベッドにまたドカッと腰を下ろす。

「な~んだ、大したコトねぇな」






…え?

いや、今や私ら世代に大人気の…カリスマモデルだよ。








そう言い切れる穂積って…

ある意味、大物?

アカリをこえる自信があるのぉ~!?







「だって…アカリだよ?なかなか、なれないよ。顔なんか、どう頑張ったって、こんな小さくなんないし」

「タイプってさー、よくわかんねぇじゃん。もしアカリが、来年突然ダサいスタイルで売り出したらどーする?多分、千景くんは違うモデルがタイプだっつぅハズ」

「え、ダサいアカリ?」

そんなの、ありえないんだけど…。