ここは、話題を変えて。

「寿太郎くん、やっと目合わせてくれるよーになったよ」

「あ、そ?アイツ人見知りすっからな。慣れるとちょっとはフツーになる」

ちょっとは、って。

まぁ…大分キョドらなくは、なってるよねぇ。





「うわー、いい部屋じゃん!」

「…そぉかな」

「うん。片付いてるし、女の子の部屋って感じ!」

穂積はベッドの上に座り、キョロキョロ部屋を見回している。

「穂積の部屋は?どんな感じ?」

「んー、うちはぁ。ムサい部屋だよ」

ムサい?

「え…」

「あ、ホラ。寿太郎と部屋一緒なんだ。うち狭いしさー、父親が家で仕事してっから一つは書斎」

へぇ…。

寿太郎くんと、同じ部屋。

「それって…お互い困らない!?」

「いや?別にぃ。寿太郎の服借りれるし、全然」

「…そうじゃなくてさ、着替えたりとか、寝る時とか」

「は?全~然っ。まぁ…着替えはあっちが嫌がるから、寿太郎が出てくけどなー。それに、アイツほとんど家にいねぇから」

なるほど、部活が忙しいワケだ。