「別れたく…ない」


「……」


「美咲と別れたくないよ」


「……」


「今すぐ別れるから」


「……」


別れる…
その言葉に、あぁ…あの人と付き合っていたんだと
本当に、浮気していたんだと実感した



「美咲」


そう言って抱きしめられて
久しぶりに直に感じるあなたの体温


こうしてあの人の事は抱き締めていたのだと
見て見ぬふりしてきた事実を突き付けられた




「もう一度…信じてくれないか」




そう言われた瞬間
私はあなたの胸に手をつき



そのぬくもりから離れた