なんて、情けない姿なんだろう


そんなあなたを見たくはなかった



「あの一言が無かったら、私は見て見ぬふりをしていたかもしれない」



あなたが今でも変わらず
私が一番だと知っているから


目を瞑ろうと思っていたんだ
あなたのお陰で、可愛い子供たちに逢えたんだから



「惨めなんかじゃない」


「美咲…」


「知らない振りをすることは、惨めなんかじゃない」


「美咲…」


「信じる事を軽視する女に、そんなこと言われたくない」


「………」


「あなたを信じて、幸せだった私を…憐れんだ目で見られたくない!」


「ごめん…ごめん美咲」




気付けば頬を伝う涙を
親指でそっと拭いながら




あなたは私に謝罪した




そんなあなたも
涙で頬が濡れていた