あいつら何するか分かんないから・・・。
立ち上がると、拓真が腕を掴んだ。
「離してよ」
「嫌だね」
「離さないと許さない」
すると腕の力が緩む。
「拓真は弱いよね、言葉攻めとか」
「だってあおちゃんのこと大切だもん」
子供のように笑う拓真に同じ様に笑い、
あたしは声のする元に走った。

「・・・は?」
そこで見た景色は椅子に座り頼に足を揉んでもらってる歩。
「おー松風。気持ちよさそうだろ?」
「いやぁ、歩ちゃんは初めてだったらしく戸惑ったよ」
あー、気持ちよかったと言い、どっかから出てくる和也。
「マッサージ?」
「そー、頼くんうまいんだねえ・・・」
「歩ちゃんはレディだからお金は要らないよ」
「え、じゃあ俺ら金取られんの?」
開いた口が塞がらない。
なんじゃこりゃ・・・。
「当たり前だろ?野郎の足なんか揉みたくねーよ5分で1万な」
「は?ふざけんなよ聞いてねーよ」
「世の中は甘くねーんだ!覚えとけ」

「・・・けんな」
「は?」
「ふざけんな!あたしはてっきり歩が・・・あんなことや、こんなこと・・・」
「お前やっぱ年上野郎に振られたからおかしいんだよ。マッサージ、お前もするか?」
お疲れ~、と言って歩が椅子から立つ。
「しないよ、馬鹿!」