兄貴、俺好きな人が出来た。
とっても愛しくて、可愛い人。
ずっと、ずっと一緒にいたいって思う人。
でも、人はいつ死ぬか分からない。
俺は死ぬまでその人を愛したい。
そして、あの世に行っても、その人の事愛したい。
兄貴も?そうなのかな?
大丈夫。
千鶴は、俺も兄貴も……愛してくれるから。
人には、色々な愛の形があっていいと思う。
ただ、俺らの場合は時間がかかるだけ。
いつか千鶴が、俺っていう存在に気づくまで、俺はいつまでも待とう。
だって千鶴は、俺の尊敬する兄貴が愛した、女の子だから。
俺も、負けてらんねーよな。
「……ねぇ、夕斗君?」
「何?」
「……夕斗……って、呼んでいいかな?」
「一歩前進って、やつ?」
それからの俺らは笑って過ごす日となる。