「あいつ、藤沢は神崎先生と付き合ってたの」


「え……マジで?」

卓也が驚く。


「あの女……あの女のせいで京介先生は亡くなったんだ!不幸になったんだ!」

桜はそうやって、さらに訴える。


「いや……藤沢さんのせいでは……」

将は何げにそういった。



まったくだよ。

なんで兄貴が死んだのは藤沢のせいなんだよ。


「転校してすっきりしたと思ったのに……京介先生の地元まで来て……夕斗君にも近づいてたなんて……」


そうか。ただの嫉妬か。

嫉妬って、こんなにも醜いのか。


そして、さらに事態は最悪な方へ。


突然、奈々が「マジ許せないあいつ!」って言って、藤沢のもとに走る。


冗談じゃねーよ。



「奈々!」

桜もその後を追う。


「おい待てよ!」

俺は、そう言って、すぐ後を追いかける。



その後から、皆も走って俺らに追いつく。