俺と藤沢が話しをしなくなって、3ヶ月が経とうとしていた。

今ではただのクラスメイト。

俺と藤沢の空白時間がどんどん増える。

俺は、まったく立ち直れそうにない。



そして、今日は終業式。
明日から夏休みだ。


人生で一番ブルーな夏休みになりそうだ。


「ねぇ、夕斗!お兄さんのお墓に行くでしょ?私も行っていい?」

「好きにしろ」


美佳は前以上に俺と一緒にいるようになっていた。

校内じゃ、「あの2人とうとう付き合ったんだ」って噂まで流れるほど。

もう、弁解するのはめんどくさい。

ってか、何をやっても楽しくない。


「あーあ、明日から夏休みかー。ねぇ夕斗、どこか行かない?」

「俺はいいよ。そんな気分じゃないし」


兄貴の墓参りの帰り、美佳とそんな会話をしていた。


「……そう。ねぇ夕斗、この3ヶ月…何を考えて過ごしてきたの?」

「は?」

「話しかけても上の空。誘っても「俺はいい」。それに……ずっと藤沢さんばかり追いかけてる」


俺、藤沢ばっか追いかけてたんだ。