「俺、藤沢の話なんでも聞くから。今まで話せなかった事とか、話したい事があれば俺に何でも言えよ」
藤沢は、俺の言葉に驚くかのような顔をして、また少し涙を浮かべた。
「ありがとう、神崎君」
「その、神崎君ってのもちょっとなぁ。俺らこれから友達になるんだ、呼び捨てでいいよ。それに兄貴の事も神崎先生って呼んでたんだろ?なら俺は呼び捨てでいい」
「じゃぁ、夕斗君でいいかな?」
「それが呼びやすいならそれで」
藤沢はまたあの少しの笑顔を見せてくれた。
藤沢は兄貴の彼女だったから。
藤沢は兄貴をこんなにも想っててくれてるから。
藤沢は兄貴を幸せにしててくれてたから。
だから、藤沢の力になれるなら何でも出来る気がした。
これからはトモダチとして。
そう、トモダチとして。